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シフォンケーキ、マカロン、スフレチーズケーキ・・・メレンゲを使うお菓子って結構多いんだな~
どれも大好きなお菓子だけど、上手に膨らまなかったり、メレンゲの扱い方が難しくて。。。
卵白を泡立てて作るメレンゲ。
ボリュームを出したり、軽く仕上げたり、独特の食感を出したりと、お菓子作りに欠かせない大事な存在。
でも、いざ作ってみると、
膨らみすぎたり、つぶれてしまったり、ムラができて穴ぼこが・・・
など失敗につながる要因にもなります。
逆に言えばメレンゲの立て方・扱い方を身につけてしまえば、
様々なお菓子を綺麗に仕上げるためのスキルがグーンと上がるということ!
このブログで、メレンゲが失敗する理由や、上手に泡立てるコツを押さえていきましょう!
まずは、意味を知るところから!
原理を知れば、作業の手つきも自然と変わり、出来栄えの上達につながります。(^^)
一緒に綺麗なメレンゲ菓子を作るための秘密を紐解いていきましょう♪
メレンゲとは?
そもそもメレンゲって何??
卵白を泡だて器で激しく攪拌することで、大きな気泡ができ、さらに混ぜることで気泡が細かくなり安定し、ボリュームとツヤのある白いメレンゲができる。
細かい泡の状態を保持できるのは、卵白に含まれるたんぱく質が「起泡性」と「空気変性」という性質を持っているため。
※柴田書店 『新版お菓子「こつ」の科学』参照
起泡性というのは、泡立ちが良いことだとなんとなく分かりますが、
空気変性とはどういう状態のことでしょうか?(・・?
卵白を混ぜて泡立てると持ち上げても壊れないほどしっかりとしたメレンゲができます。
それは卵白の中に、激しく混ぜて空気に触れると
タンパク質が「変性」を起こして空気と水の接触面に膜ができる性質があるためです。
この膜のおかげで気泡が安定してきめ細かいメレンゲになります。
ただ、混ぜすぎてしまうと膜の構造が壊れて離水してくるので、
混ぜすぎは失敗の原因となります。
メレンゲの上手な立て方
難しい話はよく分からないので終わったら起こしてね~。
おっと…!難しい説明から入ってしまいましたが、
では具体的にこのメレンゲを艶やかに上手に作るためにはどうしたらいいのでしょうか?
大事なのは
- 砂糖を数回に分けて加える
- 低い温度で泡立てる
- 新鮮な卵を使う
上記のポイントを抑えておくこと!一つ一つ詳しく見ていきます。
砂糖を数回に分けて加える
メレンゲに砂糖を加える理由は、きめが細かく安定した泡立ちを得るためです。
卵の気泡の膜に砂糖が溶け込むと、
砂糖が卵の水分を吸着して粘度が高まり、
気泡が壊れにくく安定したものになります。
ただ、砂糖は気泡を安定させる一方で、泡立ちを抑制する性質も持っています。
これは一見、欠点のようですが、
砂糖を加えてある程度空気の取り込みを制限して、
泡立ち過ぎないよう調整することで、小さい気泡になり、
結果としてキメが細かい口当たりの良いメレンゲに仕上がります。
そして、砂糖を数回に分けて入れることも大切!
砂糖をはじめから全部加えてしまうと、
先ほど言った泡立ちを抑制する性質のせいで、卵白がうまく泡立ちません。
かといって砂糖を入れないと、きめが粗く滑らかさのない仕上がりになってしまいます。
え~ん。。じゃあどうすればいいのー??
なので、、、
- 最初は砂糖を入れずにある程度泡立てて気泡を作る
- 少しずつ砂糖を加え、できた気泡のきめを細かく安定させていく
という手順が大事なのです。
なるほど、そっか!砂糖を数回に分けて加えるのにはそんな意味があったんだ!
低い温度で泡立てる
メレンゲを立てる時に大事なこと、お次は「温度」です。
卵白は少し温めると、表面張力が弱くなるので泡立てやすくなるのですが、
できたメレンゲは不安定で壊れやすいです。
しかし、低めの温度で泡立てると粘度が高くなり泡立ちはしづらいのですが、
できたメレンゲはまとまりやすく安定性の高いものに仕上がります。
卵白を使う直前まで冷凍庫に入れて使う人もいますね。
シフォンケーキやマカロンなど、メレンゲが主役のお菓子はきめの細かさが大事なので、
泡立ちはしにくいですがしっかり冷やした方がいいと思います。
ただ、チョコレート生地などと合わせる場合は冷やしすぎると
チョコレートが固まってしまい、失敗してしまう場合もあります。
なので、必ず冷凍しないといけないということはありません。
ここでは、常温以下の低温を保って泡立てることが大切だということを覚えておきましょう!
新鮮な卵を使う
メレンゲを立てるための卵はできるだけ新鮮なものを使いましょう。
鮮度の良い卵はモリっと盛り上がっていて、
古くなってくるとサラッと水っぽくなりませんか?
それは、卵白に含まれる「水様卵白」と「濃厚卵白」の比率が関係しています。
新鮮な卵はこの2つの比率はほぼ同じですが、
古いものになると濃厚卵白が徐々に分解され水様卵白に変わっていく現象が起こります。
そして、水様卵白の方が粘度が低く泡立ちやすい性質を持っているため、
水様卵白が増えた古い卵白の方が泡立ちやすくなるのです。
あれれ・・?泡立ちやすいなら古い卵の方がいいんじゃないのー?
古い卵は確かに泡立ちが良いのですが、
全体的にコシがなく、泡立ったメレンゲの安定性はあまりよくありません。
新しい卵白だと、粘度が高く泡立ちは良くないのですが、
泡立ちの安定性が高くしっかりしたメレンゲに仕上がるのです。
砂糖も温度も鮮度も、”泡立ち” と ”安定性” のバランスが大事ってことか!
メレンゲが失敗する理由
では次に、メレンゲが失敗してしまう原因を考えてみましょう。
失敗の原因には、次のようなものがあげられます。
- 油脂が混ざっている
- 混ぜる途中で手を止めた
- 混ぜ不足・混ぜすぎている
- 混ぜムラがある
ボソボソで艶がなかったり、いつまで混ぜてもゆるくて角が立たない!
なんてことにならないようしっかり失敗の原因を理解しておきましょうね!
油脂が混ざっている
この間、メレンゲを作ろうと思ったら全然泡立たなくて…。なんで~??
もしかしたらそれは、油脂のせいかもしれません。
油脂は、卵白の泡立ちを阻害する働きがあります。
使っているホイッパーやボウルに油分が残っていると、泡立ちが非常に悪くなります。
これはシャボン玉やせっけんと同じ。
油は水に溶けないのでそのまま液体と空気の境目に広がり、泡が作られるのを阻害してしまうのです。
そして、油脂は卵黄にも含まれます。
他の油脂と違い、卵黄や牛乳は乳化作用を持つ皮膜に保護されているので
他の油脂よりは泡立ちを阻害しませんが、ボリュームは小さくなってしまいます。
なので、卵黄と卵白を分ける際に、
卵白に卵黄が少しでも混ざってしまわないよう注意しましょう。
混ぜる途中で手を止めた
卵白を泡立てている途中で、いったん泡立てるのを中断すると再び泡立たなくなります。
最初の説明で、卵白を激しく温めると、
タンパク質の変性が起きて、膜を作ることで気泡ができ、
モクモクと泡立つと説明しましたね。
しかし、途中で中断すると、
すでにできていた気泡は徐々に液化して卵液に戻ってしまいます。
それをもう一度泡立てようとしても、タンパク質は一度変性を起こしてしまっているので、
同じように泡立つことは無くなってしまうのです。
卵白を泡立てる時は、少し疲れる作業ですが、一気に泡立ててしまいましょう!
腕の筋トレだと思って頑張るぞー!!
混ぜ不足・混ぜすぎている
混ぜ方が足りずに、泡立ちが悪くなることは想像しやすいと思います。
しかし、一方で混ぜすぎてしまってもキレイなメレンゲにはなりません。
泡立ちに関係するタンパク質は卵白全体の約10%ほどで、
約88%は水分でできています。
このたんぱく質と水分がうまくつながり固くなることで気泡ができるのですが、
ベストな状態を越えて泡立てすぎると、卵白から水分がにじみ出てきて、離水してしまいます。
砂糖の配合が少なすぎてもこの離水の状態は起こりやすくなります。
- ホイッパーを持ち上げたときにヒョイっと角が立つ
- 表面がツヤっとなめらかになる
- ボウルを逆さにしても卵白が落ちてこない(一つの目安なので必ずやる必要はありません。落とさないよう注意‼)
上記を目安に判断していきましょう。
生クリームの泡立てよりも時間がかかるので、電動ミキサーを使用することをおススメします。
混ぜムラがある
どんな生地を混ぜる時にも言えることですが、
混ぜムラがあるとキレイなメレンゲに仕上がらず、
焼いたときもキレイに膨らみません。
ボウルの中で、しっかり泡立っている部分と
ホイッパーが上手く当たらず液状の部分があることが原因になります。
泡立てる時は、ボウルを回しながら、ホイッパーがまんべんなく当たるように注意しましょう。
ボウルのふちについてホイッパーが当たらない部分は、
一度ホイッパーの手を止めて、
ゴムベラでグルっとこそいでからもう一度泡立てましょう。
メレンゲの立て方まとめ
いかがだったでしょうか?
今回ご紹介したメレンゲの立て方のポイントを意識しながら、美味しいメレンゲ菓子を作ってみてくださいね♪
~綺麗なメレンゲを作るコツ~
- 砂糖を数回に分けて加える
- 低い温度で泡立てる
- 新鮮な卵を使う
~失敗の原因~
- 油脂が混ざっている
- 混ぜる途中で手を止めた
- 混ぜ不足・混ぜすぎている
- 混ぜムラがある
ふっわふわのシフォンケーキ焼いちゃうもんね~♪♪
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