メレンゲの泡立てのコツ うまくツノが立たない原因について徹底分析

お菓子レシピ・知識

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シフォンケーキ、マカロン、スフレチーズケーキ・・・メレンゲを使うお菓子って結構多いんだな~

どれも大好きなお菓子だけど、そもそもメレンゲがうまく立てられなくて…

卵白を泡立てて作るメレンゲ。

ボリュームを出したり、軽く仕上げたり、独特の食感を出したりと、お菓子作りに欠かせない大事な存在です。

メレンゲがうまく立てられないと、生地が膨らみすぎる、つぶれてしまう、ムラができて穴ぼこが、、などお菓子が失敗する要因にもなってしまいます。

でも逆に言えばメレンゲの立て方・扱い方を身につけてしまえば、様々なお菓子を綺麗に仕上げるためのスキルがグーンと上がるということ!

今回は、メレンゲが失敗する理由を徹底解明し、失敗しない泡立て方やコツをお伝えしていきます。

一つ一つの作業の意味を知ることが完璧なメレンゲ習得への近道です!

少し難しい説明のように感じるかもしれませんが、はじめに原理を頭に入れておけば、作業の手つきも自然と変わり、出来栄えの上達につながりますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

一緒に失敗しないメレンゲ作りのコツをおさえて、完璧なメレンゲお菓子を作りましょう!

そもそもメレンゲとは?

そもそもメレンゲって何??

卵白を泡だて器で激しく攪拌することで、大きな気泡ができ、さらに混ぜることで気泡が細かくなり安定し、ボリュームとツヤのある白いメレンゲができる。

※柴田書店 『新版お菓子「こつ」の科学』参照

つまり、卵白を混ぜることでどんどん空気を抱え込み、その気泡を気泡を細かくして角が立つまで混ぜボリュームを出す製菓用の素材ですね。

メレンゲが泡立つ理由

メレンゲ=卵白が細かい気泡を抱えたものだということは分かりました。

ではどうやったら気泡を抱え込むことができるのか?

これを理解しておくことで、失敗の原因も理解しやすくなるので、少し難しいですが一緒におさえておきましょう!

細かい泡の状態を保持できるのは、卵白に含まれるたんぱく質が「起泡性」と「空気変性」という性質を持っているため。

※柴田書店 『新版お菓子「こつ」の科学』参照

起泡性というのは、泡立ちが良いことだとなんとなく分かりますが、

空気変性とはどういう状態のことでしょうか?

卵白を混ぜて泡立てると持ち上げても壊れないほどしっかりとしたメレンゲができます。

それは卵白の中に、激しく混ぜて空気に触れるとタンパク質が「変性」を起こして空気と水の接触面にができる性質があるためです。

その性質を「空気変性」と言います。

この膜のおかげで気泡が安定してモコモコとしたボリュームのあるメレンゲになります。

ふむふむ、じゃあ混ぜれば混ぜるほどいいのかなー?

しっかり混ぜることは大事ですが、実は混ぜすぎてしまうと膜の構造が壊れて離水してきてしまいます。

もし水とメレンゲが分離してボロボロになってしまった経験がある方は、混ぜすぎの可能性が高いです。(次章で詳しく説明します)

メレンゲがうまく泡立たない原因

メレンゲが泡立つ原理が分かりました。

では次に本題!うまく泡立たない失敗の原因について説明していきます。

失敗の原因には、以下があげられます。

  • 油脂が混ざっている
  • 混ぜる途中で手を止めた
  • 混ぜ不足・混ぜすぎている
  • 混ぜムラがある

ひとつひとつ詳しく見ていきましょう。

油脂が混ざっている

この間、メレンゲを作ろうと思ったら最初から全然泡立たなくて…。なんでー?

もしかしたらそれは、油脂のせいかもしれません。

油脂は、卵白の泡立ちを阻害する働きがあります。

使っているホイッパーやボウルに油分が残っていると、泡立ちが非常に悪くなります。

これはシャボン玉やせっけんと同じ。

油は水に溶けないのでそのまま液体と空気の境目に広がり、泡が作られるのを阻害してしまうのです。

そして、油脂は卵黄にも含まれます

他の油脂と違い、卵黄や牛乳は乳化作用を持つ皮膜に保護されているので、他の油脂よりは泡立ちを阻害しませんが、混ざるとボリュームは小さくなってしまいます。

なので卵黄と卵白を分ける際に、卵白に卵黄が少しでも混ざってしまわないよう注意しましょう。

混ぜる途中で手を止めた

卵白を泡立てている途中で、一旦泡立てるのを中断ししばらく経つと、再開しても泡立たなくなります。

最初の説明で、卵白を激しく混ぜると、タンパク質の変性が起きて膜を作り気泡ができて、モクモクと泡立つと説明しましたね。

しかし途中で中断すると、すでにできていた気泡は徐々に液化して卵液に戻ってしまいます。

それをもう一度泡立てようとしても、タンパク質は一度変性を起こしてしまっているので、同じように泡立つことは無くなってしまうのです。

卵白を泡立てる時は、少し疲れる作業ですが一気に泡立ててしまいましょう!

腕の筋トレだと思って頑張るぞー!!

混ぜ不足・混ぜすぎている

混ぜ方が足りずに、泡立ちが悪くなることは想像しやすいと思います。

しかし一方で、先ほどもお話したように、混ぜすぎてしまってもキレイなメレンゲにはなりません。

泡立ちに関係するタンパク質は卵白全体の約10%ほどで、約88%は水分でできています。

このたんぱく質と水分がうまくつながり固くなることで気泡ができるのですが、

ベストな状態を越えて泡立てすぎると、卵白から水分がにじみ出てきて、離水してしまいます。

砂糖の配合が少なすぎる場合もこの離水の状態は起こりやすくなります。

混ぜ終わりの判断は慣れるまで難しいですが、下記のポイントを意識してみてください。

  • ホイッパーを持ち上げたときに少しおじぎする程度にツノが立つ(ツノの程度は使用するお菓子による)
  • 表面がツヤツヤっとなめらかになる
  • ボウルを逆さにしても卵白が落ちてこない状態
    (一つの目安なので必ずやる必要はありません。落とさないよう注意してね)

混ぜムラがある

どんな生地を混ぜる時にも言えることですが、混ぜムラがあるとキレイなメレンゲに仕上がらず、焼いたときもキレイに膨らみません。

ボウルの中で、しっかり泡立っている部分と、ホイッパーが上手く当たらず液状の部分が残ってしまっている状態ですね。

泡立てる時は、ボウルを回しながらホイッパーがまんべんなく当たるように意識しましょう。

ボウルのふちの上の方についてホイッパーが当たらない部分は、一度ホイッパーの手を止めて、ゴムベラでグルっとこそいでからもう一度泡立てましょう。

小さすぎるボウルで泡立てると、周りに飛び散ることを気にして混ぜ方が足りなくなる場合があります。

メレンゲ作りの時は、少し大きめサイズのボウルで混ぜるようにしましょう。

成功するメレンゲの立て方のポイント

上手にメレンゲを立てるためには以下のポイントをおさえましょう。

  • 砂糖を数回に分けて加える
  • 低い温度で泡立てる
  • 新鮮な卵を使う

一つ一つ詳しく見ていきましょう。

砂糖を数回に分けて加える

砂糖がメレンゲに与える効果

メレンゲに砂糖を加える理由は、きめが細かく安定した泡立ちを得るためです。

卵の気泡の膜に砂糖が溶け込むと、砂糖が卵の水分を吸着して粘度が高まり、気泡が壊れにくく安定したものになります。

ただ、砂糖は気泡を安定させる一方で泡立ちを抑制する性質も持っています。

これは一見欠点のようですが、泡立ち過ぎないよう調整することで非常に小さな気泡となり、

結果としてキメが細かい口当たりの良いメレンゲに仕上がるため、砂糖はメレンゲには欠かせないわけです。

数回に分けて入れることでキレイにツノが立つ

砂糖を数回に分けて入れることも非常に大切な意味があります。

砂糖をはじめから全部加えてしまうと、泡立ちを抑制する性質のせいで、卵白の起泡性がうまく発揮できず泡立ちません。(※ボリュームを抑えたいお菓子の場合はあえて一気に入れることもあります)

十分に泡立てた後にまとめてドサッと砂糖を入れても、せっかくできた泡を潰してしまいます。

なので、

  1. はじめは砂糖を入れずに泡立たせて気泡を作る
  2. 数回に分けて砂糖を加え、少しずつ気泡のきめを細かく安定させていく

という手順が大事なのです。

なるほど!砂糖を数回に分けて加えることでバランスの良い綺麗なメレンゲになるんだ!

低い温度で泡立てる

メレンゲを立てる時に大事なこと、お次は「温度」です。

卵白は少し温めると、表面張力が弱くなるので泡立てやすくなる性質があるのですが、できたメレンゲは不安定で壊れやすいです。

逆に、低めの温度で泡立てると粘度が高くなり泡立ちはしづらいのですが、できたメレンゲはまとまりやすく安定性の高いものに仕上がります。

卵白を使う直前まで冷凍庫に入れて使う人もいますね。

シフォンケーキやマカロンなど、メレンゲが主役のお菓子はきめの細かさが大事なので、多少泡立ちにくくても、しっかり冷やして泡立てるのが良いと思います。

ただ、チョコレート生地などと合わせる場合は冷やしすぎるとチョコレートが固まってしまい、失敗してしまう場合もあります。

なので、必ず冷凍しないといけないということはありません。

ここでは、常温以下の低温を保って泡立てることが大切だということを覚えておきましょう!

<温度のおさらい>

  • 温めた卵白:泡立てやすくなるが、できたメレンゲは不安定で壊れやすい
  • 低温(常温以下)の卵白:粘度が高くなり泡立ちはしづらいが、できたメレンゲはまとまりやすく安定性が高い

新鮮な卵を使う

メレンゲを立てるための卵はできるだけ新鮮なものを使いましょう。

鮮度の良い卵はモリっと盛り上がっていて、古くなってくるとサラッと水っぽくなりませんか?

それは、卵白に含まれる「水様卵白」と「濃厚卵白」の比率が関係しています。

新鮮な卵はこの2つの比率はほぼ同じですが、

古いものになると濃厚卵白が徐々に分解され水様卵白に変わっていく現象が起こります。

水様卵白の方が粘度が低く泡立ちやすい性質を持っているのですが、

全体的にコシがなく、泡立ったメレンゲの安定性はあまりよくありません

新しい卵白だと、粘度が高く泡立ちは良くないのですが、

泡立ちの安定性が高くしっかりしたメレンゲに仕上がるため、卵はできるだけ新鮮なものを使いましょう。

砂糖も温度も鮮度も、”泡立ち” と ”安定性” のバランスが大事ってことか!

おわりに

今回は上手なメレンゲの立て方を徹底的に解明していきました。

ぜひ、これらの成功ポイントや失敗の原因を意識しながら、メレンゲ作りチャレンジしてみてくださいね!

~失敗の原因~

  • 油脂が混ざっている
  • 混ぜる途中で手を止めた
  • 混ぜ不足・混ぜすぎている
  • 混ぜムラがある

成功するメレンゲのポイント~

  • 砂糖を数回に分けて加える
  • 低い温度で泡立てる
  • 新鮮な卵を使う

他の記事でも、お菓子作りのギモンやおすすめレシピなど紹介してますので、ぜひお立ち寄りくださいね!

これでメレンゲは完璧!ふっわふわのシフォンケーキ焼いちゃうもんね~♪♪

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